【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第9章 4ヶ月後より前の話
エマが兵長を好きだというのも勝ち目がないように思えるが、ペトラ・ラルの兵長を想う心は私やエマのそれとは別次元のもののように思える。
少なくともこの手紙を読む限りはそうだ。
兵長への強烈な想いや献身の覚悟を文字にして、手紙にもそのまま落とし込んだような文章。
加えて、その腕を見込まれリヴァイ班に入ったということは、リヴァイ兵長はペトラのことを高く評価しているということだ。
飛行テストでビリを取る私とは雲泥の差だ。
きっとこれからの任務では、ペトラは兵長のことを命のやり取りを交えながら、側で支えて行くのだろう。
なんだこの思いは。
とてつもない虚しさが襲う。
ペトラの手紙も丁寧に封をして、受け取った手紙や荷物を一まとめにすると私はふらつきながらソファから立ち上がった。
少し風に当たろう。
外出許可は取っていないが、もうどうでもいい。
涙が流れださないうちに出かけよう。