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【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】

第9章 4ヶ月後より前の話


一時間は兵団内を走り回っただろうか。

手紙や郵便物はポシェットバックでは収まりきらず、大型の洗濯籠を借りてその中にも半分くらい放り込んでいた。


バックと籠を引き摺りながら新棟の談話室へ向かう。


「雑に扱っちゃったかな…手紙の封が切れちゃった…」


最後の方に集めた手紙。

洗濯籠なんて大きな器に入れたものだから、数枚の手紙が擦れ合ったため封が空いて中身が出ていた。


幸い、どの封筒や手紙にも差出人の名前が書いてあるようだ。

一つ一つ中身を確認させてもらえれば、ちゃんと封筒と中身を合致させることができそうだった。


談話室には誰もいない。

ローソクを近くに手繰り寄せ、一人でコッソリと手紙と封筒を元に戻す作業にとりかかる。

中身が出てしまった手紙は2通分だ。

すぐに終わる作業だろう。


カサカサと紙が擦れる音。
インクの臭いが心地いい。


中身をあまり見ないように差出人の名前を探し出す。

封筒と合致させ、丁寧に入れては部屋から持ってきたスタンプで封をする。



しかし、ある一通の手紙の中に「リヴァイ兵長」という名前を見つけ、手が止まった。


中身を見てはいけない。
そう頭の中で声がする。


けれども震える手を止めることができない。


手紙を彩る整った字は、その差出人の人柄を表しているかのようだった。


差出人の名前はペトラ・ラル。
先日リヴァイ班に抜擢されたばかりの女性兵士だ。


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