【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第2章 はじまりの日
ゴウンーーガシャン…
リフトが大きな音をたてて、地下への到着を知らせる。
そのまま私は、碌に前を見ないまま歩き始めた。
そのとき
ドン!!
「うっ」
「え?きゃっ!!」
誰かにぶつかった。
上の段ボールを落としてしまい、体制を崩す。
幸い、相手も自分も転ぶことはなかったが、ぶつかってしまった相手を見て一気に青ざめた。
「リヴァイ、兵士長…!」
相手は人類最強と名高いリヴァイ兵士長だった。
いつも不機嫌に歪められている顔が、今は明らかにより一層影を落としている。
「も、申し訳ありません!私の前方不注意で…!お怪我は、お怪我はございませんか!?」
転んでもいないのだから、怪我も何もないだろう。
しかし、気難し屋で知られるこの人だ。
少しでも心配をして謝意を示さないと、あとでどんな目に遭うことか。
「…ちっ」
リヴァイ兵長は自分のスカーフと前髪を無言で払っている。
不愉快そうな上に、舌打ちの音まで聞こえてきた。
これは、やばい。