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【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】

第7章 遠征の次の日、そしてまた次の日


「人類最強と称される君だ。強さとは何か、考えたことがないわけではないだろう。
誰よりも速く飛べる『技術』か?
何者をも恐れない『勇気』か?
君の考えを聞かせてほしい」


今やエルヴィンの双眸は、まっすぐと俺の姿を映したまま動かない。

昔はコイツのこの目が嫌いだった。

隠したいことも全て暴かれるような、エルヴィンにしか与えられていない好奇心をそのまま丸めたかのような目。

口の中で小さく舌打ちをして、腹を括る。


「俺は、覚悟している」


目を逸らしながら自分の考えをゆっくりと言葉にした。


「自分にとって大事なやつがいたとして、そいつの命と人類の運命とが天秤にかかっていたとする。
そのときに、大事なやつの命を一瞬で切り捨てる、その覚悟だ。
迷いは全てを鈍らせる。
俺が躊躇なく飛んでいけるのも、恐れを抱かずに刃を振れるのも、その覚悟のおかげだと思っている」

「そうか。それが君の強さか」
「お前の満足のいく答えか」
「ハハッ、そうだな」


エルヴィンは湯気もすっかり登らなくなったティーカップを手にした。


「満足、というより安心したよ」
「あ?」
「新兵と遊んでいても、腑抜けてはいないようだ」
「…」
「ポーラ・アンダーソンは、君の恋人か?」
「いや…違う」


新兵ということだけでなく、名前まで調べてきたのか。

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