【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第7章 遠征の次の日、そしてまた次の日
ポーラが自室に戻ったのは、午前1時も回った頃だった。
外では小雨が降っている。
ついさっきまで泣くポーラを抱きしめていたから、洋服の肩の辺りに彼女の涙の跡が染みになっていた。
最初に「自分に惚れているから」なんて理由で乱暴に手籠にして、ポーラには嫌われて当然だと思っていた。
嫌われても構わない、最初の頃はそんなふうにも思っていたっけ。
けれども身体を重ねるうちに、一緒に紅茶を飲むうちに、ポーラとはセックスだけではない、不思議な縁ができてしまった。
さっきのように俺のことを思って涙を流す姿なんかを見てしまうと、ポーラがまるで恋人にでもなったかのような感覚を覚える。
それが自分やポーラにとっていいことなのかは、わからない。
ふと、寝る支度をしていた手を止める。
ポーラが出て行った扉の向こうから、人の気配が近付いてくる。
足音が確実な物になったと同時に「コツコツ」とノックの音が響いた。