第80章 憧れ
隠岐side
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隠岐「…」
貴「…」
勢いで着いて来たけど………何話せばええかわからへん!!
狙撃訓練場に歩いてる間、俺達には会話がない。
月宮さんも何か考え事してるし、、話もすぐに浮かばず沈黙な雰囲気がある
というのもあるが、一番は緊張で話せない事。
貴「ねぇねぇ隠岐」
隠岐「!は、はい?」
貴「言い忘れてたけど、私以外も居るけど大丈夫?うちの後輩とか荒船とか透とかさ、多分当真やユズルも」
隠岐「…すごい面子ですね。俺は大丈夫ですわ、人見知りってわけではないんで…」
貴「そうだよね〜。あのイコさんの隊員だもんね、ツッコミもキレがあったよ!」グッ
隠岐「いや、褒めるとこおかしくありません??」
月宮さんは少しズレてるのか、変なところを褒めてくる。
けど、さっきまでと違い自然に会話が出来ていた
貴「でも、今まで隠岐と会った時ないなぁ。私があんま来ないだけか…」
隠岐「…あ、いや自分は隊室で練習する事が多いからじゃないですかね?あんま訓練場ではしませんし」
貴「あ、なるほどね」
…けど俺は、前に月宮さんを観た時がある。
まだ生駒隊に入りたての時に、狙撃訓練場で的全てを綺麗に撃ち抜く姿を
どんな銃を使用していたのを見ても命中率100%といえるほど、外さない実力に単純に憧れた。アタッカーとしても強い姿も
それから名前と、玉狛のエンブレムだけは覚えていたけど中々本部でも会えなくいた
だから、偶然でも会えて話せるのが嬉しい気持ちでいっぱい
貴「…」ジー
隠岐「……え、えっと…どうしました?」
貴「何か隠岐、うちの幼馴染みにめっちゃ似てんだけど」
隠岐「…え?」
貴「会った時から思ってたけど似てる!」
そう言いながら、スマホを出しながらある写真を見せる月宮さん
写真には、うちの学校でファンクラブがあるほどの烏丸君が映ってる。
貴「知ってる?同じ玉狛の烏丸京介!」
隠岐「知ってますわ、うちの学校ですし」
貴「似てるでしょ!双子じゃねーのってくらい似てる。栞曰く"モサモサした男前"!」
隠岐「どんなあだ名やねん」
思わず出てきたネーミングセンスなあだ名に、突っ込んでしまう。