第1章 運命の日
私の名前は△△○○。ごく普通の女性。
皆と同じように学校に通い、友達と楽しい時間を共にし、家庭も裕福とはいえないけど大きな問題もなく過ごしてきた。
ここまで育ててくれた両親には感謝している。
そんな私も春から社会人。
春という季節は割と好き。
花が咲き始め、柔らかい風が新たな時を運んできてくれる気がして、なんだか気分が明るくなる。
でも今回はまだ春を感じる余裕がない。
そう、就職先が決まっていないのだ。
今日も求人サイトを見ながら静かに焦っている。
○○(そんなに職種絞ってないのに、なんでまだ仕事決まらないんだろう(泣)
よし、こうなったら「数打ちゃ当たる」だ!)
勢いのまま求人サイトをスクロールしていく。
すると、とある求人募集に目が留まった。
『免許、資格不要!学歴不問!すぐにでも働ける方大歓迎!』
私は深く考えずに応募ボタンを押した。
~1時間後~
(♪着信音)
○○(電話なんて珍しい、誰からだろう)
○○「もしもし?」
?「あ、△△さんですか?
私、■■会社のパクと申します。先程申し込み頂きましたお仕事の件でご連絡致しました。
急ですが、問題ないようでしたら早速働いてもらいたいのですが、いかがでしょうか?」
○○「…………はい?」
詳しく話を聞いたらこうだ。
仕事内容は、とある人の家政婦になって働いてほしいということ。
住み込みで働くのが条件だと言ってたけど、特に今住んでいる場所にこだわっている訳じゃないからこれは問題なし。
次に韓国語が少しでもいいから理解できる人。
なんと、勤務先は韓国らしい。
大学で多少語学は勉強したけど忘れてる部分も多そう。
というか勤務先が韓国だとは…心配である。
ただその不安を吹き飛ばす好条件もあった。給料がかなり良い(笑)
試用期間は一か月だけど、その分のお金もしっかり出してくれるらしい。
働いてみる価値あり。
○○「働きます!お願いします!」
こうして私は急いで荷物をまとめ、指定された待ち合わせ場所へと向かった。