第9章 学芸員の "月島さん" 【月島】
「今日はお世話になりました!」
「ありがとうございました!」
「いえ。こちらこそ」
「そういえば、月島さんって
バレーボール選手なんですね!」
「あぁ、はい」
「〇〇先生ってバレーも詳しいんですか?」
「いえ、そんなことはないんですが、
月島さんの長身、すごく羨ましくて!」
別のクラスの男の先生が
月島さんと楽しそうに話してる。
それを私は外から眺める。
「今ちょうどシーズン中なんですよね?」
「そうですね」
「仕事との両立って大変じゃないですか?」
「まぁ楽ではないですが、
どちらも好きなことなので」
「いいなぁ!選手!すごいなぁ!」
「〇〇先生もバスケット、
選手として続けたかったりしたんですか?」
「そうですね!やっぱり憧れはあります。
ただ、僕は勇気が出なくて。
だから月島さんのこと、ほんとカッコいいなぁって思います!
でも今は部活の顧問もすごく楽しいですけどね!
あ、ちなみに先生は
バレーって観たことありますか?」
「あ、はい」
「ほんとですか?!今度一緒に月島さんの試合、
観に行ってみませんか?!」
「あ、えーっと。はい」
「じゃあ予定合わせて応援に行きましょう!
月島さん、これからも応援しています!頑張ってください!」
「ありがとうございます」
「では我々もそろそろ失礼します!
今日はありがとうございました!」
「ありがとうございました」
「いえ。ではお気をつけて」