第7章 (甘く、焦がれる / 宮侑)
そんな俺に、えへへって
泣きながら笑ってるがいて
恐る恐る、ベッドに座るを抱きしめる。
「いつから、そういう風に思っててくれたん?」
「わからん。
けど、とりあえずに彼氏ができた時は
めっちゃ嫌やったわ。
は?」
「私も、わからん。
でもたぶん、ずっと好きやったんやない?
可笑しいな?
侑のこと、好きじゃなくなるために
他の人と付き合ってみたりしたのに、それが嫌やったって」
ほんまにな。
と一緒におるために
今まで我慢してきたのに。
まぁ、今だから言えることやけど。
「これからは侑のこと独り占めしていい?」
そう言うが、どうしようもなく愛おしい。
なんやねん、コレ。
「俺も。
なぁ、キスしてええ?」
えへへって笑うに
少しずつ顔を近づけて、
唇が触れる。
ずっと欲しかった。
夢みてるん?なんて思ったけど
この体温は、きっと現実のもの。
俺たちはお互い、恋い焦がれとったんか。
一緒におることが、ずっと当たり前やったけど。
『幼馴染み』じゃない、特別になりたくて。
やっとなれた。
もう、離さへん。
たぶんこれからも、俺はに
恋い焦がれていくんやろうな。
だけど今までの切なくて
苦しくなるような気持ちとは違う。
このキスみたいに、これからはきっと
甘く、焦がれる。
--- end ---
2022.3.3
(remake)