第5章 帰り道【北】
中学でバレー部のマネージャーになってから
チームメイトが勝つところも負けるところも何度も見てきた。
ただ、次に負ける姿を見た時
私のマネージャー生活が終わる。
親は夏で引退しろと言ってきた。
だけど、今のチームと最後まで一緒に過ごしたかったから
ずいぶん揉めに揉めたけど、
どうにか春高まで許してもらった。
当たり前に一月まで体育館に行くつもりでいる。
秋で終わるなんて、絶対許さん。
「そういえばは卒業後はどうするん?」
「私来月、推薦受けるんですよ」
「へぇ。どこ受けるん?」
「地元の大学です」
「勉強大丈夫なん?」
「小論文と面接なんで、どうにかします」
「試験受けるよりよさそうやな」
「失礼やないですか?と言いたいとこですけど、
北さんやから言い返せないのが悔しいですね!」
テスト前、毎回バレー部で集まって
みんなで勉強をする。
というか主に勉強でけへんやつらは
家に帰っても勉強なんてするわけないから、
強制的にやらせるしかない。
で、マネージャーはそのお守りもせなあかんのやけど、
去年まではついでに自分も北さんに教えてもらっていた。
北先生の説明は、大変わかりやすかった。