第4章 休日【及川】
珍しく二人ともオフの日
どこかに出かける?なんて案も出たけど、
私が見たい映画の配信がはじまったから
それに付き合ってもらうことに。
だから今日は
おうちで二人でのんびり過ごす日
だけど
「今日ごめんね?お出かけしなくてよかった?」
洗濯を干しながら、ベランダから
ふわりと膨らむレースカーテン越しに
朝食の片付けをしてくれている徹に声をかける。
午前中といえど照りつける太陽
今日も快晴
お出かけ日和?
にしてはちょっと暑くなりそうだけど、
ベランダを吹き抜ける風は気持ちいい。
「んーーー?俺もその映画気になってたし!」
「そう?あと洗い物置いてていいよ?後でやるし」
洗濯を干し始める前に、置いてていいと言っていた洗い物は
結局徹が片付けてくれている。
「なんで?ちゃんは洗濯干してくれてるじゃん」
うーーーーん。
「なんでちゃんばっかりやらなきゃいけないの?
二人で一緒に生活してるんだから一緒にやるし」
「でも徹は身体が資本じゃん」
今でもたまに思う。
私はこの人の隣にいていいのだろうか?と