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【ハイキュー】キミが好き【短編集】

第1章 リップ【国見英】


最近、就活が終わった英くんがよくうち、

というか私の部屋にいる。


で、今日も私のベッドに寝転んでスマホを見てる。





「ねぇ、英くん。なんでいるの?」



「え、いちゃダメなの?」



「ダメなわけじゃないけど………」





………こういう言い方


ズルい。




こうやって、結局いつも

たった一言で言いくるめられる。




別に家が隣同士とか、そういうわけではないんだけど、


お母さんたちが仲良くて

ひとつ上の英くんとは、たぶん "幼なじみ" ってやつ。




だから小学校とかまでは一緒に遊んだりしてたんだけど、


英くんが中学生になってからは

部活が忙しいみたいだったし



そして一年遅れで同じ中学校に入学して知ったことは、

先輩たちからも、同級生からも、後輩からも


みんなに「カッコいい」って言われている英くん。



私は目立つ方じゃなかったし、


私が英くんと幼なじみだと言えば、きっと好奇の目

だと全然いいか。


極端な話、嫌がらせとかあったら嫌だなって。



でも、そのくらい英くんは人気者。



だから、恥ずかしいからもう話しかけないでってお願いして、

ムッとされたけど


………いや、ムッとされたから?

その後英くんが私に話しかけてくることはなくなったし



予定通り、英くんは一年早く高校生になって、

その一年後に私も高校生になったんだけど


違う高校だったし、

家もそこまで近所というわけではないから

それから英くんと会うことはなかった。
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