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【ハイキュー】キミが好き【短編集】

第2章 リップ(だいたい一年後)


「………大丈夫?」





膝をついて項垂れたままの私に声がかかる。





「大丈夫じゃないかも………」





なんで私はこんなんなんだろう。


自分の意志も目標もなく、どうしようもない。





「不安になってるの?」



「………うん」



「無理に、就職しなくてもいいんじゃない?」



「就職しないでどうするの………」





フリーター?派遣社員?


いや、いいと思う。

そういう選択肢もあると思う。



だけど私は………





そして、どうするの?という私の質問に返事はない。

英くんが言ったのに



気休めの言葉は、今の私にはかえって堪える。





…………はぁ


今の、よくない。



私のことじゃん。

英くんは何も悪くないし、関係ないのに。


ごめんなさい





「………よっ」





私の中で責めてしまったことを勝手に謝っていると



英くんはベッドに寝転んでいた身体を起こして、

私の前に座って。




ポンポンって


頭を撫でられる。





「もし就職できなかったら、俺の………」





顔を上げて、言葉が途切れた英くんを見ると

何か考えるような表情。





「俺の、お嫁さん?に、なる?」



「………え?」



「永久就職?」





…………。





「………ねぇ、口開いてる」





…………。



あまりにも突然で

開いた口が塞がらないって、たぶんこういうこと。





「………嫌なら嫌ってハッキリ言って」





そして、私があまりにも何も言わずにポカンとしているから

ちょっと怒った英くん。





「嫌なわけ、ないじゃん」





思わず下を向く。




なにこれ?



え?プロポーズ?





…………え?



--- to be continued ---

(2022.2.7
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