いつかまた、キミと一緒に【文豪ストレイドッグス/長編】
第3章 私がもっと、強かったら。
−No side−
『……んー…あれ、もう朝……?』
沙羅は自室のベットの上で目を覚ました
枕元に置いてあった携帯電話に手を伸ばし、
表示された時間を見る。
PM 16:14
『そっか、私あのまま寝ちゃったのか……って、もう夕方じゃん!?』
沙羅は眠って体力を回復するため
疲れを長期間溜め込んだり
強い力を使ったりした後は
決まって長い間寝込んでしまう。
_________新着メッセージがあります
そして、携帯電話の画面には
一件の通知が来ていた。
『電話じゃなくてメッセージなんて珍しい…何だろう?』
なんだか少し嫌な予感がして、
ガバッと布団から起き上がる
メッセージを開けば、
送り主の所には太宰治と表示されていた
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_______おはよう、沙羅
突然で悪いけど、
急いでいるから単刀直入に言うね。
洋食屋の店主と、
織田作の養っていた孤児達が
ミミックによって殺された
そして織田作は一人でミミックの元へ向かった
救援許可は貰ったから、私も其処へ向かう
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『は……。え、?』
え、いや、え?
意味が分からない
殺された…?
死人が出た…?
織田作が一人で向かったから
治も其処へ向かう???
一度に入ってくる情報量が多すぎて
沙羅はメッセージの内容をもう一度読み返す
『…私が呑気に寝ている間に、何があったっていうの…?
………早く行かないと。』