第10章 パキスタン
一行は政情不安のため陸路を避け、海路でアラブ首長国連邦へ向かうことにした。
そのため次の日は海で1日を過ごし、その次の日の朝から動くというようになった。
船の甲板からポルナレフは夕陽を見ていた。
ポ「…」
?「わっ!」
ポ「!?」
ポルナレフは勢いよく振り返った。
「びっくりした?」(ニコニコ)
ポ「なんだ、か、驚いたよ」
「きれいだね」
ポ「そうだな」
「どうしたの?こんなところに1人で」
ポ「ん?いや、みんなには迷惑かけちまったなぁと思ってよ。も怪我させちまってすまなかった」
「みんな覚悟の上だと思うよ?」
ポ「?」
「怪我くらいするでしょ、命賭けた旅なんだから。みんな、命を落とすかもしれないって覚悟を持ってこの旅をしてる。誰かが誰かを守って死んでも怪我しても、死んだ人のことも守られた人のことも責めたりはしないよ。だからポルナレフは申し訳なく思う必要ない」
ポ「…そうか…。…ありがとよ」
「元気のないポルナレフなんてポルナレフじゃないよ!元気出して!」
はポルナレフの背中をポンポンと叩いた。
ポ「そうだな…可愛い妹に言われちゃあそうするしかねぇな!」
ポルナレフは微笑んで言った。
「そうだよ!…ねぇ、ポルナレフは恋愛経験て豊富?」
ポ「そりゃまぁな!俺はモテモテだからな」
「そっかぁ…」
ポ「どうした?なんだ恋の悩みか?」
「んー、恋ってほどでもないんだけど…分かんないの」
ポ「何がだ?」
「絶対、絶対絶対ぜっったい!誰にも言わない?」
ポ「俺は口が堅いで有名だぜ?」
「真面目に聞いてるの!」
ポ「本当なんだがな…人の恋愛事情をペラペラ話すほど野暮じゃぁねぇよ、安心しな」
するとはここ最近の悩みを打ち明けた。