第10章 パキスタン
は今度は承太郎の方に駆け寄り肩に手を添え言った。
「承太郎、大丈夫?頭ぶったりしてない?」
承「あぁ、大丈夫だ、ありがとよ」
「アインガードありがとう」
アインガードは少しふらつきながら頷くと消えた。
ダンは高笑いをしている。
すると花京院とジョセフは遠くへと走り出した。ポルナレフもそれを追いかける。
花「承太郎!!そいつをジョースターさんに近づけるな!そいつからできるだけ遠くへ離れる!」
そういうと花京院達は行ってしまった。
ダン「ほう、遠くへ行けばスタンドが消えると思ったのか」
承「…」
承太郎は黙って立ち上がった。
ダン「ん?おい、承太郎!俺はお前に話してんだよ、何すました顔して視線避けてるんだよ。こっちみろ!」
承「てめぇ、だんだん品が悪くなってきたな」
「それに花京院はそんな理由で遠くに行ったりしない。バカじゃないもの。」
ダン「貴様ら、ジョセフが死ぬまで私に付き纏うつもりか?」
承「ダンとか言ったな、このツケは必ず払ってもらうぜ」
その言葉を聞くとダンは挑発するかのように承太郎から金品を取り上げたりした。しかしダンが気付かぬうちにアインガードが取り返し、承太郎に戻した。
今度は承太郎に橋になれと言った。
ダン「この堀、飛び越えて渡ってもいいが怪我でもしたら危険だな、向こうの橋まで行くのも面倒だな、承太郎、橋になれ」
もこの言葉に心底腹が立った。
しかし途中でハッとした。自分のスタンドこそ、こいつにピッタリではないか。
承「てめぇ、何ふざけて…」
は承太郎の腕を掴んだ、待ってというように
「はいどうぞ。」
ダン「あ?」
「橋が欲しいんでしょ?転んだら危険だし、向こうまで行くのは面倒だから。だから、どうぞ、渡って」
が顎で指す方向にはアインガードが横たわっていた。
ダン「俺は承太郎に…」
「承太郎でなくちゃいけない理由は?あなたはさっきそんな理由一言も言ってなかったと思うけど。」
ダン「この女…生意気言ってると…こうするぞ!」
ダンがそばにあったポールに自ら脚を思い切り打ち付けた。