第7章 海での災難
タラップが降りているのに誰も顔を覗かせないことに承太郎は疑問を感じていた。それを聞いた他のみんなも少し疑念を持ち始めたが、ポルナレフだけはなんの警戒心もなく1番にその船に乗った。
花「、手を」
花京院は先にタラップに移るとに手を差し出した。
「ありがとう」
は素直に手を取った。
ポ「なぁに、花京院、まるでフランス人みたいなことするじゃあねぇの、いいねぇ」
ポルナレフがそんなことを言っていると、が少し足を滑らせ花京院の胸に思わず飛び込んでしまった。
「うわっ!」
花「おっと、大丈夫かい?気をつけるんだよ」
「あっ、ご、ごめんなさい…」
が顔を赤くさせ、あわあわとするものだから花京院もつられて顔が赤くなってしまった。
は花京院の手を離し、スタスタとポルナレフもいる甲板へと向かっていった。花京院もの後ろを追いかけた。その後をアブドゥルが行った。
承「チッ。」
ジョ「先越されたのう」
ジョセフがニヤニヤしながら言った。
承「うるせぇぞジジイ。つかまりな、手を貸すぜ」
承太郎はアンに向かって言ったが、アンは先に登っているジョセフの方に飛び込み、舌をベーっとだした。
承「…やれやれ」
この船はやはりおかしかった。機械は正常に動いているのに人の気配がない。すると、アンがオラウータンを見つけた。
だがみんな興味がないとでもいうように、行ってしまった。
ただアンはじっとオラウータンを見ていた。
「どうしたの?何か気がかりなことがある?」
アン「べ、別に!」
アンそういうとプリプリして行ってしまった。
「???」
は何を怒っているのか不思議だった。
「でも確かに変よね…人はこんなにも見つからないのに、なぜオラウータンはこんな容易に見つかるの??」
がオラウータンの方を見るとオラウータンの方もをじっと見ていた。
「…なんか嫌な感じだわ。」
もその場を後にした。