第38章 花①2人の時間
「伝えたかったな…私ね、アインガードも好きだった花京院と結婚するんだよ…アインガード…」
1人になるとは今でも思い出す。アインガードのことを。
困ったり、悩んだり、不安になったりした時だけではない。嬉しいこと、喜ぶことがあった時も。もう出てこないと分かっていても、アインガードの名前を呼んでしまう。
しかし…
アイン「…主…」
が聞き覚えのある声に振り向くと、そこには見覚えのある姿があった。
「!?アインガード…!やばいな…私浮かれすぎてんのかな…アインガードの幻覚が見える…」
アイン「…幻覚ではありません…私です…」
「本当に…?本当にアインガード…あのアインガードなの…?まじに本物なの…?」
アイン「…はい…」
「アインガード…!!」
アインガードには思わず抱きついた。
アイン「…また花京院に叱られますよ…お久しぶりです…主…」
「なんで知ってるの…も…もう…会えないと思ってた…ぐすっ…」
アイン「…主が知っていることは私も知っていますよ…分身ですから…私もそう思ってました…」
「どうしてまた発現できたの…?」
はアインガードから体を離して聞いた。
アイン「…私もエネルギーを使い切ったらもう復活できないと思っていたのですが…姿が残っていなくても復活できるようです…ただ無からの復活だったのでここまで時間がかかってしまいました…」
「なんでもいいよ…また会えたから…ありがとう」