第38章 花①2人の時間
それから5年が経った。
花京院はゲームのプログラマーに、はOLとして働いていた。
遊も10歳になった。
ある日、は花京院から高級なレストランに誘われた。
さな「素敵なレストランだね」
花「あぁ、今日は特別な日にしたかったからいつもよりいい場所を選んだんだ」
「もしかして…」
花「きっと予想通りだよ。、僕と結婚してください。」
花京院の手の中には見るからな高そうな指輪があった。
「ほ、本当に…?」
花「うん」
「嬉しい…本当にすごく嬉しい…でも…」
花「もちろん、遊も一緒に暮らそう」
「いいの…?」
花「当たり前だ。3人で一緒に暮らそう」
「典明…」
花「返事を待ってほしいと言うなら待つが…」
「私からもよろしくお願いします」
は花京院の言葉を遮り、答えた。
花「いいのか?」
「断る理由が見つからないよ」
花「そうか…ありがとう、」
「こちらこそありがとう、典明」
花京院はのことをアパートまで送り、自分の家へと帰っていった。
「ただいま〜」
遊「おかえり!お姉ちゃん!典明兄ちゃんはもう帰っちゃったの?」
「うん、帰ったよ、会いたかった?」
遊「うん、久しぶりに会いたかったな」
「じゃあ次は呼ぶね。遊」
遊「?」
「典明からプロポーズされたの!」
遊「え!?そうなの!?」
「うん、ほら」
は左手の薬指にきらりと光る指輪を見せた。
遊「わぁ!ほんとだ!!お姉ちゃん結婚するのかぁ」
「そうだよ」
遊「おめでとう、お姉ちゃん」
「ありがとう、遊。結婚しても一緒にいようね」
遊「いいの…?」
「私と典明が遊を一人ぼっちにするわけないでしょ。3人で暮らそうね」
遊「良かった、お姉ちゃんの旦那さんが典明兄ちゃんで」
「旦那さんはまだ少し気が早いよ」
はまんざらでもない顔をして言った。
2人は風呂を済ませ、一息つくと、互いに寝室へと行った。