第38章 花①2人の時間
花「…」
「そ、そんなことない!!典明、私は典明のことしか…」
黙る花京院にが否定の言葉をかけようとしたが、承太郎がそれを遮った。
承「花京院、お前の良さは、俺とは違って素直なところなんじゃあねぇのか?」
少し間を置いてから花京院は口を開いた。
花「…そうだな、承太郎」
そしてふうっと息を一つついてからの方を見て言った。
花「、さっき僕は構わないと言ったがやはり訂正させてくれ。承太郎と住むのは少し不安だ。もちろんのことも、承太郎のことも信用していないわけではない。ただ…」
「分かってるよ、大丈夫」
花「すまない、僕のただのわがままなのに」
「ううん、私ももし典明が他の女の子と住むってなったら嫌だもん」
花「ありがとう、」
「うん」
はにっこりと笑いながら言った。
承「てなわけで、その提案は却下だ」
ホ「そういうことだったのね、それなら当たり前ね」
ジョ「すまんのう…わしとしたことが、花京院の気持ちはちっとも考えられておらんかったわい…」
「すみません、ホリィさん、でも大丈夫です、家も広いし古くないから結構な値で売れると思いますし、両親も結構いい保険に入ってくれてたみたいですから」
はホリィを安心させるように言った。
ジョ「そうは言ってもなぁ…そうじゃ、わしからもう一つ提案がある」
、花「「??」」
ホ「どんな提案??」
承「今度はまともな提案なんだろうな」
ジョ「わしからSW財団に遊の大学が終わるまで援助を頼もう」
、花、承「「「!?」」」
「さ、さすがにそれは…私ももう少しで卒業ですし、自分で働けるようになったら私が遊の面倒を見ます。金銭面も。」
ジョ「いいんじゃ」
「申し訳ないです…受け取れません…」
ジョ「そうか…そこまで言うなら、が大学卒業までは援助してもらえるようにしよう」
「…必ず返します」
ジョ「援助なんだ、返さなくていい」
「ダメです」