第2章 幼馴染
「聞いてた。聞いてたんだけど、私と遊と一緒に行くのかなって思ってたから…。」
母「一緒に行きたかった?私とお父さんはは学校があるし、エジプトに行く目的もないから、ここに残った方がいいんじゃあないかと思ったんだけど…」
「私はいいよ、私は。でも遊まだ5歳だよ?どうするの?」
母「あなたがいるじゃない。遊も幼稚園があるし…遊はお母さん達と遠いとこ行きたい?それとも幼稚園のお友達と一緒にいたい?」
遊「どっちか選んだらどっちかとはずっと離れ離れになるの…?」
母「お母さんたちは3ヶ月で戻ってくるわよ。そのあとはずっと一緒よ。幼稚園のお友達とはそうねぇ…一緒にいられる時間は短くなってしまうわね…」
遊「それなら、僕はここに残りたい。」
「本当に?本当にいいの?遊。エジプトって日本じゃあないんだよ?違う国なんだよ?会いたいって言って簡単に行けるようなところじゃあないんだよ?」
遊「お姉ちゃん一緒にいてくれるんだよね?なら僕は平気!」
父「遊もこう言ってることだし、が遊と家の面倒をみてくれるかな?」
「分かったよ…」
彗「ごめんな、エジプトじゃあなかったら俺もここに残ったんだけど、どうしても行きたいんだ。頼むよ。」
「その代わり絶対3ヶ月で帰ってきてよね!」
父も母も彗も皆笑顔で頷いた。
こうして3人のエジプト行きと、2人の留守番が決まった。
ー翌日ー
「おはよ!承太郎!」
承「あぁ。」
2人はまた鉢合わせたので一緒に登校した。
「承太郎に良い報告があります。」
承「なんだ。回りくどいのは好きじゃあねぇ。」
「なんでよ、当ててよ。」
承「…。はぁ、海外行きが無くなった、とかか?」
「ピンポーン!まあ正確には無くなったというか私と遊だけ行かないってことになったんだ。」(承太郎、海外行かなくなったこと嬉しいと思ってくれてるんだ…、なんか、私も嬉しいな。承太郎、普段友情的なの見せてくれないから全然わからないんだもん。)