第37章 花①遥かなる旅路
しばらくするとスピードワゴン財団の救急車や、ヘリコプターなどがやってきた。
スタッフ「こちらスピードワゴン財団第2号車、ただ今、アルニール通りを北へ移動中、ディオの死体は回収した、繰り返す、ディオの死体は回収した」
パイロット「ディオの肉体は火を浴びるまでは生きている。注意せよ、極めて厳重に注意せよ。」
スタッフ「了解」
パイロット「花京院典明と、ジャン・ピエール・ポルナレフは意識不明。1号車が保護し、守屋も治療中」
スタッフ「了解」
「花京院…目を覚まして…」
スタッフがやりとりをしているのを聞きながら、は花京院に向かってつぶやいた。
※の発言は2号車とのやりとりを聞きながら、1号車内で発現しているものとします。
パイロット「ところで、2号車に質問する。なぜディオの死体とジョセフ・ジョースターの遺体を同じ車に乗せたのか?」
承「まだ終わってないからだ。ディオには貸しているものがある」
医師A「えっ?」
「ん?」
承「貸したものはしっかり返してもらわないとな」
医師B「なんのことかわからないが…」
承「死体から死体への輸血ってやつはできるのかな?」
医師たち「「えっ?」」
「え???」
医師A「ま…まさか、ディオの血を…ジョースターさんのこの干からびた肉体へ!?」
医師B「生き返らせようというのか!」
承「ディオはほんの少し前にジジイの血を吸い取った。ディオの上半身はぶっ飛んでいるが、残っているだけ返してもらう。まだ間に合うとは思わないか?」
スタッフ「あっ……だそうです…聞こえましたか?どうぞ」
パイロット「りょ…了解」
「たしかに…」
医師B「ふ…不可能だ!脈拍がないのに!」
医師A「つまり、心臓が停止しているのに、血を全身隅々までに巡らせるのは無理だ!」