第37章 花①遥かなる旅路
承「西部劇のガンマン風に言うと、"抜きな、どっちが素早いか試してみようぜ"と言うやつだぜ」
デ「ぐっ…うっ…」
デ(コ…コケにしやがってぇ!しかし…しかし承太郎!この土壇場にきて、やはりお前は人間だ!ごく短い時の流れでしか生きない人間の考え方をする!"後味の良くないものを残す"とか"人生に悔いを残さない"だとか、便所のネズミの糞にも匹敵するそのくだらないものの考え方が命取りよ!このディオにはそれがない。あるのはシンプルのたった1つの思想だけだ!たった1つ。"勝利して支配する"、それだけよ、それだけが満足感よ)
デ「過程や方法などどうでも良いのだー!」
ブシュッ
ディオは自身の血で承太郎の目を潰した。
承「ウゥッ」
デ「どうだ!この血の目潰しは!勝った!死ねぃ!」
承「オラァ!」
バァァァン!
2人の拳がぶつかり合った。
スタープラチナの拳にヒビが入った。
デ「ふふん」
ピキピキ
デ「あっ!」
しかしみるみるとザ・ワールドの拳からヒビが広がっていった。
デ「ば…ばかな…こ…このディオが…このディオがーーー!」
その言葉だけを残すと、ディオの体はバラバラになり倒れた。
承「このまま朝日を待てば塵になる。てめえの敗因たった1つだぜ、ディオ。たったひとつのシンプルな答えだ。てめえは俺を怒らせた。」
こうしてディオとジョースター家の戦いは幕を閉じた。
「大丈夫?…なわけないよね…」
花「僕は大丈夫だ…はぁっ…それよりは承太郎の方が心配なんじゃあないのか?」
「心配だけど…花京院のそばにいたいの」
花「…」
するとそこへ
承「俺のことは心配無用だ」
「承太郎!」
花「承太郎…」
「心配無用ってことは…」
承「あぁ、終わった。全て、な」
「よかった…」
花「さすがだな…」
花京院はそう言うと意識を手放した。
「花京院!!」
承「安心して気が抜けたんだろうよ」