第37章 花①遥かなる旅路
しかし
花「!!」
デ「なにぃ!!!」
サッ!!!
花京院のハイエロファントグリーンが、を横抱きにし、ディオが飛んできた方向へと離れた。
そのためディオはの血は吸えなかったものの、ジョースターの血を吸い取った。
花「はぁっ…はぁっ…」
「花京院!!」
花「っ…はぁっ…怪我はないかっ…?」
が顔を上げると、そこには息を切らし、満身創痍で立っている花京院の姿があった。
そして承太郎も砂煙から出てきてこちらへ向かってくる2人の姿を確認した。
承「花京院!!!」
2人は承太郎の元へ辿り着いた。
「花京院!どうして!今動けないんじゃあ…」
花「のためなら、僕は動ける。がいれば僕に不可能なんてないんだ」
「…」
花「あのあと意識を失ったんだが、アブドゥルさんとイギーが夢の中で呼びかけてきてね、が危ないと教えてくれたんだ。に危機が迫ってると思ったら不思議と体を動かせたよ。なかなかにきついものはあったがね」
「花京院…」
花「だがジョースターさんを見捨てるような形になってしまった。僕のスタンドではジョースターさんのことを持ち上げる力はなかったとは言え、すまない、承太郎」
承「を助けてくれただけでも感謝するぜ、ありがとよ」
承太郎にそう言われると花京院は気が抜けてしまったのか、またふらついた。
「花京院!!」
花「す…すまない…」
承「花京院は休んでろ。あとは俺が始末する。しかしあいつ、この道は…」
デ「ジョセフ・ジョースターの血を吸うための逃走経路だ!小娘はそれに気づき、ジョースターを助けようとしたようだが、無駄だったな。その小娘の血も吸ってやろうと思ったのだが、まさか花京院が生きていたとはな。まあいい。いずれゆっくり吸い取ってやろうじゃあないか」
承太郎達の視線の先にはディオによって血を吸われ、倒れたジョセフの姿があった。
承「てめぇ…ディオ!」
「くっ…!」
花「くそっ…」