第37章 花①遥かなる旅路
デ「予想通り、ジョセフの血は馴染む。」
承「くっ…」
デ「この体に実にしっくり馴染んで、パワーが今まで以上に回復できたぞ!」
承「ううっ…」
デ「馴染む…実に馴染むぞ!フフフッ!ハハハハッ!フフフッ!この肉体は100年前のジョナサン・ジョースター。今吸い取ったのはその孫の血。そしてわざわざここまで俺を逃がしてくれたのは、承太郎、お前自身だ。ジョースターの血統と言うのは、我が運命と言う路上に転がる、犬のクソのように邪魔なもんだったが、最後の最後にこのディオに利用されるのがジョースターの宿命だったようだ。ハハハっ!」
「腹立つ物言いだわ…」
花「くっ…」
承「ジ…ジジイ…」
承太郎はディオに向かって歩いて行った。
ディオが笑っている向こうで、ジョセフの魂のようなものが出てきた。
承「あっ…ジ…ジジイ…」
「おじいちゃん…」
花「ジョ…ジョースターさん…」
ジョ「これ…から…これからディオが下にあるわしの体に何をしようと、決して逆上して冷静さを失ってはいけないぞ、承太郎。わしの事はもう気にするな、なるべくしてなったことなんじゃ」
承「ジジイの魂…か?これは…」
ジョ「花京院はディオのスタンドの謎を解いた、わしはそれをお前に伝えた、はお前に機会を与えた。もしみんなが一緒にディオと戦っていたなら、一気にわれわれは全滅していた。時の中で少しは動けるようになっている。2秒か3秒か…その時間を大切に使え。これからディオが何をしようと決して怒ってはならん。怒ってお前の方から攻撃すれば、自分をまずいことに追い込むぞ。承太郎」
承「あっ」
ジョ「この旅行は実に楽しかったなぁ、いろんなことがあった、全く…ふふっ、本当に楽しかった50日間じゃったよ」
承「あっ…」