第35章 花①ザ・ワールド
ジョ「マズい…実にマズい…太陽がほとんど見えなくなっている!」
花「やつの時間が来てしまった…」
承「…」
ポ「まさかこのまま、明日の日の出まで一時退却ってことはねぇだろうな!?言っておくがジョースターさん!俺はこのままおめおめと逃げ出すことはしねぇからな!」
花「僕もポルナレフと同じ気持ちです」
ジョ「むぅぅぅぅ…わしだってお前らと同じ気持ちだ。しかし状況が変わった。やつのスタンド、ザ・ワールドに出会ったのにどんな能力なのかかけらも見えない。山を登るとき、ルートがわからん、頂上がどの辺にあるか分からんでは、遭難は確実なんじゃ!確実!そう、コーラを飲んだらゲップが出るというくらい確実じゃ!」
承「…」
ジョ「ディオはこれから必ずわしらを追ってくる。日の出前に仕留めようとするじゃろう。その間に必ずやつのスタンドの正体を暴くチャンスがある!そのチャンスを待つんじゃ!」
ポ「いやだ!俺は逃げることはできねぇ!アブドゥルとイギーは俺のために死んだ!卑怯な手も使おう、地獄に落ちることもしよう、だが、逃げるってことだけは!しねぇぜ!」
ポルナレフは走って行ってしまった。
ジョ「待て!ポルナレフ!」
花「おい!」
承「ジジイ、花京院、止めてもムダだぜ」
花「承太郎、君の意見を聞こう」
承「ポルナレフは追いながらやつと戦う。俺たちは逃げながら奴と戦う…つまり…挟み撃ちの形になるな」
花、ジョ「「んっ」」
その後承太郎とポルナレフ、花京院ジョセフに分かれて行動をすることになった。
その頃ディオは…
「…」
(あれは…花京院典明…ひと目見ただけで分かった…それに彼の姿を見た時勝手に涙がこぼれた…どうして…)
デ「どうしたのだ」
「ディオさま…」
デ「私のそばにいると約束したな?その気持ちに変わりはないか」
「はい…」
デ「ならば行こう、共に」
「…」
陽が沈んだのを確認し、ディオとは外に出た。
デ「自動車か、なかなかのパワーとスピードだ。このディオが生まれた時代は馬車しか走っていなかった」
「馬車…」