第35章 花①ザ・ワールド
デ「ポルナレフ、人間は何のために生きるのか考えたことがあるかね?人間は誰でも不安や恐怖を克服して、安心を得るために生きる。名声を手に入れたり人を支配したり金儲けをしたりするのも安心するためだ。結婚したり、友人を作ったりするのも安心するためだ。人のために役立つとか、愛と平和のためだとか、全て自分を安心させるためだ。安心を求めることこそ人間の目的だ。そこでだ。私に使えることに何の不安感があるのだ?他のすべての安心が簡単に手に入るぞ。今のお前のように、死を覚悟してまで私に挑戦することの方が、不安ではないかね?」
ポ「はぁ…はぁ…」
デ「お前は優れたスタンド使いだ。殺すのは惜しい。ジョースターたちの仲間を止めて、私に永遠に仕えないか?永遠の安心感を与えてやろう」
ポ「く…くどいぜ、ディオ!俺はもともと死んだ身!てめぇのスタンドの正体を見極めてから死んでやるぜ!」
デ「ならばしょうがない、ふっ。死ぬしかないな、ポルナレフ、」
ポ「それがザ・ワールドか!来い!」
デ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」
地響きがすると壁が壊され、承太郎、花京院、ジョセフが現れた。
「はっ…!?」
花京院の姿を見た瞬間の目から涙が溢れ出した。
ポ「ジョ…ジョースターさん!」
ジョ「安心するんじゃ、ポルナレフ」
デ「はぁ」
ディオはため息をつくとを連れて消えた。
その時の涙がキラっと輝いた。
一同「ディオ!」
ジョ「今のがディオだな!追うぞ!」
花「い、今…」
ジョセフと花京院と承太郎は階段を駆け上がった。
ポ「やつを追う前に言っておく!俺は今やつのスタンドほんのちょっぴりだが体験した。い…いや、体験したと言うよりは全く理解を超えていたのだが…あ…ありのまま今起こったことを話すぜ。俺は奴の前で階段を上っていたと思ったら、いつの間にか降りていた。な…何を言っているのかわからないと思うが…俺も何をされたのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃ断じてねぇ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」
承「アブドゥルとイギーは」
ジョ、花「「んん」」
ポ「んっ…こ…ここまでは来れなかった…俺を助ける…ために…」
ジョ「そうか…」
ポ「そして花京院」