第34章 花①出会い
承「後悔している暇はねぇぜ、生死もまだ分からねぇんだ。落ち込むにはまだ早いんじゃあないのか」
花「承太郎…」
承「終わったら早いとこ花京院が見つけてやらねぇとな。俺じゃあ安心できねぇだろうからな」
ポ「終わったら?じゃあ今はほったらかしにしとくってことかよ!?」
承「…」
花「承太郎、はまだ生きているかもしれない、1人で泣いているかもしれない。僕はすぐにでも探したい」
承「…あとだ」
花「承太郎は心配じゃあないのか!?なぜそんな冷静でいられる!?」
承「生きているかもしれない。しかし、死んでいるかもしれないんだぞ。死んだ状態で見つけたら、士気が下がる。士気が下がったらどうなる?ディオにはそんな状態では勝てない。いつもの花京院ならこれくらいの判断はできるだろうよ」
花「…」
ジョ「承太郎の言う通りだ、今はディオを見つけ出すのが先じゃ」
ア「花京院、気持ちは分かるが…な」
花「…。クソッ!!!」
ポ「きっと大丈夫だ、花京院」
ポルナレフに慰められ、すこし花京院は落ち着いた。
するとイギーがジョセフの腕から飛び降りた。
ジョ「おい、イギー!どこへ行くんだ?」
花「人間やスタンドに全く無関心だったイギーが、我々をどこかへ案内したいようです。敵スタンドと戦って何があったのかは知らないですが、かなり痛め付けられて怒っているようです」
ジョ「うん?一体どこへ連れて行こうと言うんだ?」
ポ「おいっ、イギー!ちょっと待てよ!」
ジョセフとポルナレフはイギーをすぐに追いかけ、その後ろをアブドゥル、花京院、承太郎がついて行った。
ジョ「うん?」
ついていく途中で、運ばれていく自動車があった。
ジョ「こ、この車は…あの物乞いが乗っていた高級車だ!こ…この破壊の跡は…」
一同「うっ…!」
ポ「なんだ?何か巨大な柱でもぶっ刺さったみてぇな穴が空いてるぞ」
イ「チッ」
ア「やはり心配した通りであった…頼むべきではなかった…」
ジョ「イギーの戦ったとか言うスタンド使いの仕業なのか?」
ア「ほぼ間違いないと見るべきでしょう」
イギーは再び歩き出した。
しかし進むたび、どんどん辺りの様子がおかしくなっていく。