第34章 花①出会い
翌日、の様子を見にやってきたディオには早速聞いた。
「ディオ様」
デ「なんだ」
「これからペットショップのところに行ってもいいですか?」
デ「かまわん。だがなるべく早く戻ってこい」
「分かりました!ありがとうございます!」
デ「動物が好きか」
「はい!犬とかも…はっ…」
デ「ん?」
「い、いえ…犬とかも好きです」
デ「そうか」
「はい!では行ってきますね!」
はディオから逃げるようにその場を立ち去った。
デ(なんだ?今の間は。まさかあの犬公を思い出したのではあるまいな。肉の芽を埋めてある。以前のことを思い出すなど、あるはずがない)
は歩きながら考えた。
(犬…ずっと探していた犬がいた気がする…それにそのことを思った瞬間、急にディオ様への罪悪感が募ってきた…どうして…?なぜ私はディオ様が好き、慕ってるってこと以外何も分からないの?以前のことが思い出せないの?ジョースターたちのことがひっかかるの?犬というワードで罪悪感を抱くの?分からない…一体私は何者なの…?)
そんなことを思いながら歩いていると、いつの間にかもう出口に来ていた。
するとそれに気づいたペットショップがこちらへやってきた。
「ペットショップ、私が来たのに気づいたのね、お利口」
頭を撫でると、何かあったのかと心配そうな顔をしている。
「あぁ…ううん、なんでもないよ大丈夫」
はへへっと笑って見せた。
ペットショップはまだ心配ではあったが、が庭を案内しろと言うので案内してやった。
が見るもの全てに興味を持つので、30分くらいかけてようやく一通り庭をまわった。
「あー楽しかった!案内ありがとうペットショップ。それじゃあディオ様になるべく早く戻るよう言われてるから今日はもう中に入るね、また明日!」
ペットショップは帰れるのか?と疑ったような顔で頷いた。
「もう大丈夫だよ、昨日のペットショップの案内で道は覚えたよ!」
するとようやく安心したような顔つきになったので、自室へと戻っていった。