第33章 花①エジプト
「それはない!承太郎は好きだけど、仲間として好きなんだよ、私が好きなのは、愛してるのは、こんな風にされて嬉しいと思うのは花京院だけだよ…」
は花京院の頬を両手で包みながら言った。
すると花京院はフッと笑っての頭を撫でた。
花「ありがとう、、だが分かっているよそんなことは」
「なっ…」
花「その言葉を聞きたくて、わざと少し意地悪な質問をしてしまったんだ、すまないな」
「花京院ひどい!」
はプイッと顔を背けてしまった。
花「悪かったよ、そんなにむくれないで、さぁこっちを向いて」
花京院がの頬に片手を添えて、そっとこちらを向かせた。
「むぅ…」
花「は気持ちに迷いがある状態だったり、誰かに誰かを重ねたりしてあんなことをするような子じゃあない。増してや君を好きだと分かっている者に、そんな傷付けるような行為はしない子だ。だからも僕を好きでいてくれているのはちゃんと分かっているよ」
「なのにあんな質問するなんて」
花「照れたり、少し拗ねたりするのが可愛くて、から好きだという言葉をもう一度直接聞きたくて、言ってしまったんだ、ごめんよ?」
「…いいよ、でももう意地悪しないでね、その…そんな意地悪しなくても…何度でもちゃんと伝えるから…」
花「あっ…」
花京院がを照れさせようとしていたのに、自分が照れてしまった。
花「わかったよ、ありがとう、愛しているよ」
花京院が今度はを正面から抱きしめた。
も花京院の背に腕を回すと
「私も愛してるよ」
は少し体を離し、花京院と顔を見合わせた。。
するとどちらからともなく、自然と唇を引き寄せ合った。
チュッ
「ふふ」
花「照れないでくれ、僕まで照れてしまう」
「花京院、大好き」
花「!?…困ったな…知らないからなもう…」
花京院はに深いキスを落とした。
しかしその続きは旅が終わったらすると約束し、その日2人は一つのベッドで眠りについた。