第33章 花①エジプト
翌朝は早くに目が覚めてしまった。
「まだ6時か…花京院はまだ戻ってこないよね…本当に大丈夫なのかな…」
は不安な気持ちのまま何度も何度も寝返りを繰り返した。
ガラッ
7時ごろになると扉が開く音がした。
は飛び起き、扉の方へ急いだ。
「花京院!!」
扉のところには看護師と花京院が立っていた。
看護師「次からは気をつけてくださいね、では」
花「はい、ご迷惑をおかけしてすみませんでした」
看護師は戻って行った。
「花京院…」
花「、あっ…」
「良かった…本当に良かった…」
は花京院に抱きついた。
花「あ、そ、その…すまなかったな…とりあえず…」
ベッドに腰掛けよう、そう言おうとした時
「好き」
花「え?」
「私、花京院が好き、大好き、もしこのまま花京院が目を覚さなかったらって考えたら気が気じゃなかった、それくらい好き、花京院のことが大好き」
花「…」
2人は少し体を離した。
花京院はまだ目に包帯が巻かれているため、から花京院の頭を引き寄せた。
チュ…
花「あ…」
「私も好きだよ、花京院。遅くなってごめんね」
すると今度は花京院の手がの頬を包み込み、キスをした。
チュッ…チュ…
啄むような優しい、それでいて少し長いキスだった。
2人はまた少し体を離した。
花「、もしこの旅を無事に終えることができたら、これからの人生を僕と共に歩んでくれないか?」
花京院はの頬に左手を、肩に右手を添えながら言った。
「無事に終えられなかったとしても、最期までずっと一緒にいるよ」
は花京院の手に頬擦りしながら答えた。
花「ありがとう、、愛しているよ」
「こちらこそありがとう、花京院、私も愛してるよ」
2人は三度目のキスを交わした。