第33章 花①エジプト
その日2人はそのまま気まずい1日を過ごした。
夕食を食べて少し経った頃、はうたた寝してしまった。
ドンッ
そんな鈍い音が部屋の外から聞こえては目が覚めた。
「んー…なに…?今の音…」
が開いているドアの外を首を伸ばして見てみると看護師がドタバタしている様子だった。
すると
看護師A「花京院さん!花京院さん!しっかりしてください!花京院さん!」
看護師B「なにがあった…花京院さん!?」
「花京院!?」
そんなことが聞こえたは急いで部屋の外へ出た。
見てみると階段の踊り場で花京院が倒れていた。
看護師A「花京院さんが階段から落ちたみたいなの!!意識がないわ!」
看護師B「花京院さんてあのスピードワゴン財団からお預かりするよう言われてる方よね…?もし何かあったら…」
看護師A「ええ…相当まずいわ…」
も花京院の元へ駆け降りた。
「そんなことどうでもいいから早く花京院の手当てを!!」
の言葉に驚いた看護師たちであったが、花京院はすぐに診察室へと運ばれていった。
は病室で待っているよう言われたので、おとなしくしていることにした。
(もし花京院の打ち所が悪かったりでもしたら…)
その時は承太郎の言葉を思い出していた。
承「後悔することになるかもしれないぞ」
(そんなの…そんなの絶対に嫌だ…ねぇ花京院…私決心したよ…だから花京院…早く戻ってきて…)
しばらくすると医者がやってきた。
ガラッ
「先生!花京院は!花京院の容体は!?」
は先生の肩を掴む勢いで聞いた。
医師「さん落ち着いてください、花京院さんは大事ないですよ。軽い脳震盪を起こしたんで気を失っていただけです。念のため今日は治療室で休んでもらいますが、明日にはまた戻ってきますから、安心してください」
は医者のその言葉を聞くとヘナヘナと床に座り込んだ。
「よ…良かった…」
医師「ですから今日はさんももうおやすみくださいね、さぁ、立って」
は医者の手を借り立ち上がると、自分のベッドへ戻った。