第33章 花①エジプト
「やばいっ…」
は傷口から手を放し、車に捕まっていたが、力が入ることによってどんどん傷口は広がり、血が溢れた。
やがて力もなくなってきて車から手を離してしまった。
しかし、いつまでも衝撃はこない。がぎゅっと瞑っていた目を開けるとすぐそこには承太郎の顔があった。
承「俺が支えてやるから、は傷口を抑えろ!」
承太郎がの腰をしっかりと抱いていたのだ。
「ご、ごめん…ありがとう…」
しかしピンチな状況には変わりがない。
承「やばい!タイヤが水の中に…!だめだ、引きずり込まれる!!」
ア「くっ!滑り落ちる!」
アブドゥルも花京院を抱えているためギリギリだった。
ジョ「もっと後ろの方へ移動しろ!」
ポ「助っ人!おいこら!てめぇ助っ人しろ!おい!」
イ「わおーん」
イギーは伏せをして全く助から様子を見せない。
挙句の果てには寝始めた。
ポ「もやられてるってのに…どこまで呑気なんだ!あのバカ犬!」
すると敵スタンドがタイヤを外し、なんとその外したタイヤを切ってしまった。
ジョ「なんて切れ味じゃ!前輪を切断しやがった!今度こそ後ろに下がるぞ…!こ…こういうことか!やばい…みんなつかまれ!」
しかし皆つかまりきれず、車から振り下ろされてしまった。
ジョ「しまったー!」
承太郎はをかばうように地面に落ちた。
承「うっ!」
「うっ…ぐはっ…ご、ごめん…承太郎…大丈夫…?」
落ちた衝撃で傷が痛み、は顔をしかめながら言った。
承「ああ、それよりは自分の心配をしろ」
すると水がまた沈んでいった。
皆攻撃されぬよう物音を殺した。
そしてアブドゥルが自分の腕輪を投げ歩いたかのように見せかけ、敵スタンドが出てきたところをマジシャンズレッドで蒸発させようと思っていた。
しかしそれは敵に全てバレており、逆にアブドゥルが攻撃をされてしまった。
承、ポ、「「「うっ!」」」
ジョ「アブドゥルーーッ!」
ア「何者だ…ううっ…つ…強い…」
そう言うとアブドゥルは首から血を吹き出し倒れてしまった。