第30章 花①サウジアラビア
するとちょうどそこへ承太郎とジョセフもやってきた。
ポ「おぉ、ジョースターさん、ちょうど行こうとしていたんだ。」
ジョ「わしらもじゃ。花京院がいないな。何かあったのか?」
ポ「それなんだが、花京院がまだ起きなくてよぉ」
承「珍しいな」
ポ「まぁ、疲れも溜まってんだろう。もう少ししたら連れて行くから先に行っててくれ」
は承太郎とあまり目を合わせないようにしていた。
それは、屋上から飛び降りようとし、そして花京院と共に寝た罪悪感からだった。
ジョ「そうか…花京院も頑張ってくれとるからの…分かった、我々は先に向かっていよう」
こうして2人は先に飛行機のところへと向かっていった。
花京院は夢を見ていた。赤ん坊の泣き声が聞こえる遊園地でタロット13番目のカードから出てきた死神に襲われ、犬が頭をその鎌で串刺しにされ殺されるという最悪な夢を。
「花京院、花京院…」
ポ「花京院…」
花「うぅ、うっ…!うっ!うわぁぁぁぁ!!」
ポ「花京院、花京院!!」
「花京院!?」
花京院は叫びながら飛び起きた。
花「はぁ…はぁ…」
ポ「おい、頼むぜ。エクソシストみてぇにベッド揺らしてうなされてんじゃあねぇよ、びっくりするぜ」
「大丈夫?」
花「あぁ、ここは?」
「ホテルだよ?忘れちゃったの?」
ポ「"ここは"じゃあねぇよ、ほれほれ早く起きろ」
ポルナレフはそう言って窓を開けた。外はすこぶる天気が良かった。
花「うっ」
花京院は眩しがった。
ポ「メシ食ったら飛行機で出発だぜ、また暑くなりそうだな」
花「はぁ…恐ろしい夢を見た…本当に恐ろしかったんだ…」
ポ「おお、どんな夢だ?聞かせて聞かせて」
「私も聞きたい!」
花「それが思い出せないんだ、忘れてしまった…とにかく恐ろしかった…君たちに起こされて助かったんだよ」
ポ「昨日の夜寝た後に何かあったのか?」
花「え?」
ポ「いや、昨日が寝てたはずのベッドでは花京院が寝ていて、ベッドで寝ていたはずのは朝起きたらうろちょろしてるなんてなんかおかしいからよ、なにかあって、それに関する夢を見たのかなって思ったんだがな」