第29章 花①メサイア
次の日は花京院とポルナレフよりも早く目が覚めた。
「!?」
(どうして花京院に抱きしめられてるの…?せ、狭かったのかな…もしかしたら私が落ちそうになって…それより、は…早く離れないと…し…心臓が…)
は急いで花京院から離れようとした。
ギュッ
しかしが動こうとすると、さらに強く花京院が抱きしめたため、それはかなわなかった。
「ーーー!?」
(な…なんでぇ!?どうしよう…心臓が…うるさいよ…)
すると隣でポルナレフがモゾモゾしはじめた。
(ま…まずい…!ポルナレフがこんなの見たら…絶対うるさい…どどど…どうしよう…!!)
は力づくで花京院の腕から抜け出し、おろおろと部屋の中を歩いていた。
ポ「んん…ん?」
「あ、お…おはよう、ポルナレフ」
ポ「おはよう、どうしたんだ?ウロウロして」
「え…え?」
はニコニコして誤魔化そうとした。
ポ「ん?あー!!なんで花京院がベッドにいやがる!?」
「し!静かに!ポルナレフ!花京院起きちゃうでしょ!?」
は自分の口に人差し指を置きながら言った。
ポ「昨日まではがベッドにいたじゃあねえか!なぜ今花京院がベッドにいる!?ま…まさかお前ら…」
「ち、違うよ!!た、ただ夜中に目覚めたら花京院が寒そうだったから起こしてベッドに入れたんだよ…」
ポ「ほーん、んじゃなんでおめぇは、そこでうろうろしてたんだ?」
「そ、それは…わ、私も床で寝てたんだけど寒くなったから自分の部屋に戻ろうかどうしようか迷ってたの!」
ポ「ふーん…なんっか、腑に落ちねぇよなぁ…」
「花京院はポルナレフと違うんだから変なこと考えないでよね!」
ポ「…ったく、分かったよ、だがそろそろ起きなきゃならねぇ時間だ。どっちにしろ花京院起こすぞ」
「あ、もうそんな時間か…」
2人は花京院を起こしたが、起きなかったのでジョセフと承太郎の元へと行った。