第29章 花①メサイア
すると承太郎も黙って2人の後をついてきた。
花「どうした?承太郎。承太郎もを送るのか?」
承「当たり前だろ」
こうして2人には部屋へと送られた。
は部屋に戻ると1人考えた。
(花京院は本当に紳士だなぁ…承太郎も最近優しくなったし…それにしても昨日の花京院はなんだったの…?勘違いしてもいいってどういうこと?花京院も私を好き…?いやいや、まさかそんなわけない…ってなに!?なに、花京院"も"って花京院"が"でしょ!?私も好きみたいじゃない!……でも、もしかしたら私は花京院のこと好きなの…??あーもうわかんない!今日は考えるのやめよ!)
「はぁ…お風呂入ってさっさと行こーっと」
花京院と承太郎はを送り届けると各自部屋に戻る途中で話をしていた。
花「よく了承してくれたな」
承「あぁ」
花「ありがとう」
承「なぜ花京院が礼を言う」
花「実は昨日の夜中、が起きて1人で泣いていたんだ。あんなことがあった今、は1人でいたら落ち込むばかりになってしまう。だから少しでも忘れられるよう、元気付けてあげたいと思ったんだ…だから協力してくれてありがとう」
承「そうだな、だが今の話からするとポルナレフがどうしてもと言うのは」
花「あぁ、嘘だ。くれぐれもには内緒だぞ」
承「やれやれだぜ」
承太郎は花京院がゲームに誘ってきた意図を聞くと、部屋へと戻っていった。
一方花京院が戻った部屋では…
ポ「なにぃ!?俺がどうしてもトランプをやりたいって言っただと!?」
花「はい、まぁ許してくださいよ」
ポ「なんか俺ただ遊びたいだけのガキみてぇじゃあねぇかよ…」
花「いいじゃあないですか、が来てくれてポルナレフも嬉しいでしょ?」
ポ「お前が1番喜んでるくせに何言ってんだ。素直に言えばいいじゃあねぇか、1人にさせるのが心配だったんだろ?」
花「いやですよ、恥ずかしい。あの状況で1人になったところでろくなことを考えないでしょうからね」
ポ「ったく、仕方がねぇなぁ、今回だけだからな俺のせいにしていいのは」
花「分かりましたよ」