第28章 承①2人の時間
「ただいま〜」
遊「おかえり!お姉ちゃん!承太郎兄ちゃんはもう帰っちゃったの?」
「うん、帰ったよ、会いたかった?」
遊「うん、久しぶりに会いたかったな」
「じゃあ次は呼ぶね」
2人は風呂を済ませ、一息つくと、互いに寝室へと行った。
「どうしよう…遊にとってここでの生活を捨てるか、私を捨てるかの苦渋の決断だよね…もしかしたら遊は1人でここに残るというかもしれないけど、小学生の弟残して自分は男についていくなんてそんなことできないよ…はぁ…どうしたらいいの…?アインガード…」
は今でも思い出す。アインガードのことを。
1人の時に困ったり、悩んだり、不安になるともう出てこないと分かっていても、アインガードの名前を呼んでしまう。
しかし…
アイン「…主…」
が聞き覚えのある声に振り向くと、そこには見覚えのある姿があった。
「!?アインガード…!やばいな…私相当精神参ってんのかな…アインガードの幻覚が見える…」
アイン「…幻覚ではありません…私です…」
「本当に…?本当にアインガード…あのアインガードなの…?まじに本物なの…?」
アイン「…はい…」
「アインガード…!!」
アインガードには思わず抱きついた。
アイン「…また花京院に叱られますよ…お久しぶりです…主…」
「なんで知ってるの…も…もう…会えないと思ってた…ぐすっ…」
アイン「…主が知っていることは私も知っていますよ…分身ですから…私もそう思ってました…」
「どうしてまた発現できたの…?」
はアインガードから体を離して聞いた。
アイン「…私もエネルギーを使い切ったらもう復活できないと思っていたのですが…姿が残っていなくても復活できるようです…ただ無からの復活だったのでここまで時間がかかってしまいました…」
「なんでもいいよ…また会えたから…ありがとう」