第24章 承①アトゥム神・ヴァニラアイス
ポルナレフは扉を簡単に開かないようにすると2人に指示を出した。
しかしそんなのはいとも簡単に壊してきた。
ポ「上だ!イギー!!上階へ行くんだ!階段を登れ!」
3人は走った。ひたすら走った。
すると向こう側に出口が見えてきた。
「出口だ…」
ポ「出口だ…俺たちが館に入ってきた扉だ…しかし、あそこから出て行くわけにはいかない…」
イ「あうっ!?」
「うん」
ポ「アブドゥルは俺たちを助けるために自ら犠牲になった…それは…俺たちならディオ倒せると信じているからだ!そんな奴の信頼を裏切るなんざ、俺にはできねぇ!このまま逃げるのは、それこそ負け犬をすることだ…今俺は逃げているんじゃあねぇ!ディオの野郎に近づくために走っているんだ!」
「ポルナレフ…」
イ「うぅ……あう!!」
「イギー!!」
イギーも丸めていた尻尾をピンと立たせ、さっきとは打って変わって凛々しい犬へとなった。
ポ「やつは匂いも音も生命反応もなく近づきやがる!しかしどうやって…どうやってやつをぶっ倒せばいいんだ!?」
「匂いも…音もない…暗黒空間に飲み込まれる…」
3人は上階へとやってきた。しかし…
イ「ギャウウウ!」
ポ「あっ!」
「え…?」
ポ「!」
2人が急に止まり、はそんなに急に止まることができなかったが、ポルナレフに止められ無事だった。
ポ「さ…先回りされている!」
3人ともスタンドを出した。
ポ「!イギー!2人は俺の背後を見張れ!」
はポルナレフと背中合わせに、イギーはポルナレフの肩に乗り、後ろを見張った。
ポ「俺はお前らの後ろだ!」
イギーの荒い息遣いが聞こえる。
「…ポルナレフ」
ポ「なんだ…」
「たぶん…やつは物を削り取りながらじゃないと移動できない…だから壁に穴を開けたり、転がりながら床や壁を削りながらこっちにくるの」
ア「くそ…どこからでもこい!チクショウ!ぶった斬ってやる!今の俺のチャリオッツは素早いぜ!アブドゥルを失った怒りで、ぐつぐつ煮えたぎっているからよぉ!」
3人は辺りを警戒した。すると、ポルナレフの下から敵スタンドが出てきた。