第24章 承①アトゥム神・ヴァニラアイス
ア「…」
ポ「おいアブドゥル!」
「アブドゥルさん!しないって言ってください!」
ア「…」
「アブドゥルさん!!」
ア「…待とう、合図が来るまで、合図が来ることを信じて」
ポ「もし合図が来なかったら…」
「どうするんです…?」
ア「…分からん…」
「出来ないですよ…そんなこと…」
3人は待った。合図が来ることを願って。
10分後
ア「約束の10分が経った…ジョースターさんは火を放てと言ったが…突入するぞ、館の中へ」
ポ「あぁ」
「はい…」
とポルナレフは館の中へと歩き出した。
するとアブドゥルが後ろから話しかけてきた。
ア「突入する前に一つだけ言っておきたい。もし、この館の中でお前たちが行方不明になったり負傷しても、助けないつもりでいる。イギー、お前もだ。冷酷な発想だが、我々はディオを倒すためにこの旅をしてきた。お前たちの方も、もし私がやられたり、お前たちとはぐれても、私を助けないと約束しろ。自分の安全を第一に考えるのだ。1人を助けようとして全滅してしまうのは、避けなくてはならない」
ポ「あぁ、分かったぜ、アブドゥル」
「はい、アブドゥルさん」
2人はアブドゥルの元へ行き、握手を交わした。
ポ「生きて出てこれたら豪勢な夕飯を奢れよ」
「デザート付きのね」
ア「イギーにもな」
ポ「よし入るぜ」
3人、いや、4人は館の中を覗いた。
ポ「シルバーチャリオッツ!」
ポルナレフがチャリオッツを出して中を確認すると4人は遂に中へと入った。
ポ「おい、アブドゥルどうする?延々続いて見えるぜ」
ア「うむ…ジョースターさんは館に火を放てと言ったが、こんな遠大な迷路では火を放つのはこっちが危険だ。それより…マジシャンズレッド!」
アブドゥルはマジシャンズレッドから炎を出した。
ポ「あ…」
「なんです…?これ」
ア「この炎は生物探知機だ。人間、動物の呼吸や皮膚呼吸、物体の動く気配を感じ取る。スタンドのエネルギーの動きもわかる。これを見て迷路を進もう」