第22章 承①エンペラーとトト神
承「どうしたポルナレフ」
ポ「いや、少し話がしたくてな」
承「なんだ、敵スタンドの話か?」
ポ「いや、の話だ」
ポルナレフはそう言うとベッドにどっかりと座った。
ポ「を想うのも、仲良くやるのも良いことだ。それに関して文句は言わねぇよ。いつも茶化して言ってるだけだしな」
承「なにが言いたい」
ポ「誤った行動だけはするなよ」
承「…」
ポ「大事な奴がそばに居るってことは、強さを十分に発揮できる。だがその反面、弱みも握られ、大事に思うあまり判断ミスをしたりする場合がある」
承「その辺の分別はついてるつもりだが」
ポ「そうだな、お前が戦いにおいて誤った判断をすることはないだろう。それは信じている」
承「じゃあなにを疑っている?」
ポ「…くそぉ…いくらフランス人の俺でも直接これを言うのは結構恥ずいものがあるぜ…だからその、なんだ、男女の営みに関してだよ」
承「そういうことなら安心しろ、手は出さない」
ポ「本当か?誓えるのか?」
承「はぁ、俺が嘘ついてるように見えるのか?」
ポ「いや見えねぇが…なぁ…」
承「のことは大事にしてやりたいと思っている。こんな戦いの最中に手を出すようなことはしない。それに…」
ポ「?」
承「それに俺自身が無事でこの旅を終わらせられるかはわからない」
ポ「お前…」
承「もし今に手を出して、俺が死んじまったら、を傷物にして残すことになる。そんなことにはしたくない。この旅は命の保障がない旅だ。だから、そんな過ちを犯すことはない。まあこの旅が終わったら、それは分からんがな」
ポ「せっかく感心してたのによぉ…まぁ、お前がそこまで想っているなら大丈夫だな。大事にしてやれ、あんな子は二度と現れないぞ。」
承「言われなくてもそのつもりだ」
ポ「そうかよ、それじゃあ俺は行くぜ、これからのとこにでも行くんだろうからよ」
承「おう」
ポルナレフは部屋を出て、ジョセフとアブドゥルに承太郎の部屋で話したことを報告した。
承太郎はのところへ行き、他愛無い話をした。