第20章 承①セト神
承「となるとさっきのやつはポルナレフか?は小さい頃を知っているからわかったが、ポルナレフは確信が持てねぇ…ならもう一度捜してみるまでだ…行くぞ」
承太郎はの手を引いて行こうとした。
しかし
「や、やだ…こわいよ…」
するとと同様小さくなったアインガードが出てきた。
承「やれやれ…」
承太郎はに目線を合わせて言った。
「はい…」
承「信じられないかもしれないが、俺は空条承太郎だ」
「え…」
承「大人になった空条承太郎だ」
「で、でも…」
承「信じられねぇか?じゃあなぜは今こんなとこにいる?日本じゃあなく、明らかに異国の地に」
「…」
承「信じられねぇことが、時には起こる。厳密に言うと俺が大人になったのではなく、が子供に戻ったんだ。記憶も共に。俺の目を見ろ」
はじっと承太郎の目を見た。するとそこには自分の知っている承太郎と同じ瞳があった。エメラルド色のいつも自分を優しく見つめてくれる承太郎の瞳が。
「本当に承太郎なの…?」
承「嘘をついているように見えるか?」
「承太郎は冗談とか言うような人じゃあない。本当に承太郎なんだね…私…信じるよ。お兄ちゃんを信じる!」
は小さな手で承太郎の指を握った。
承「ふっ、じゃあ行くぞ」
「うん!」
承太郎は再び手を引いて走った。ものの…
承(小さな手で離れないよう一生懸命走ってついてきている…かわいい…だが、これではいつまでもポルナレフを見つけられん)
ヒョイッ
「!?」
承太郎がを片手で抱きあげたのだ。
承「一生懸命走ったのは偉いな。だがもう少し急ぐ、つかまってな」
そしてそのまま走り出すと、振り落とされないよう小さな腕で承太郎の首に両手を回した。
承(ちょっとこのままでも良いかもな)
2人はしばらく走ったが見つからない。
承「俺は汗をかきたくないからこの辺からは少し歩こうと思うが、自分で歩くか?」
は嫌だと言うようにきゅるんとした瞳で承太郎を見つめた。