第17章 承①エジプト
ジョ「明日、また2人の様子を見に行ってみよう」
「…」
ポ「おお、そうだな」
承「おう」
ジョ「さて、イギーをどうするかな」
承「その辺に放っておいても死ぬようなやつじゃあねぇだろう」
ポ「そもそもここ犬オーケーなのか?」
ジョ「分からん」
するとイギーはの足元にすりっと寄った。
ポ「こいつ…」
承「怒るぞ」
「私と一緒の部屋に来る?」
イギーはそうするとでも言うように、クゥーンと鳴いた。
「いいよ、おいで」
がしゃがんでイギーの頭を撫でようとすると、イギーはのひざに飛び乗ってきた。
「おおっ」
は驚いたが受け止めた。
ジョ「誰にもなつかないと思っていたんじゃが、には違うようだな」
承「ジジイ、こいつは放り出した方がいいと思うぜ」
ポ「ホテルの従業員に聞いた方がいいと思うけどな俺は」
「放り出すなんて可哀想だよ…イギーお利口だから静かにしていられるよね?だめですか?おじいちゃん」
イギーにそう問いかけた後ジョセフに聞いた。
ジョ「うーむ…仕方がない、よかろう」
承「やれやれだぜ」
ポ「このクソ犬!」
こうしてイギーとは同じ部屋になった。
そして皆それぞれ部屋へと移動した。しかし承太郎はが部屋に向かうのを確認するとジョセフに話しかけた。
承「おいジジイ」
ジョ「ん?なんじゃ」
承「になにがあった、着いたら話すと言っていたろ」
ジョ「あぁ…そうだったな。実は…」
ジョセフは承太郎には自分がもっと早く気づいていれば、アインガードも無事で、花京院を治してあげられたと思っていること。そしてそれ故の発言をジョセフが咎めたことを話した。
承「そうか、分かった」
承太郎はスタスタと自分の部屋へと歩き出した。
ジョ「何か言ってやるつもりなのか?」
去っていく承太郎の背中に向かって問いかけた。
承「さぁな」
正直承太郎はこの時にどんな言葉を投げかけてやれば良いのか分からなくなっていた。