第13章 承①メサイア
この時花京院は、自分は2人をそっと見守ることを誓って自分の部屋へと戻っていった。
承「、立てるか?」
承太郎が立ち上がり、手を差しだした。
「うん…」
も承太郎の手を取り、立ち上がった。
承「部屋に戻るぞ」
「うん…」
承太郎はを連れて自分の部屋へと向かった。
「承太郎、私の部屋こっちじゃあないよ?」
承「俺たちのところで寝ろ、1人だとまたやられるかもしれねぇからな」
「承太郎たちの部屋、ベッド3つあるの?」
承「いや、ねぇ、2つだ」
「え?それじゃあ…」
承「俺が床で寝る、はベッドを使え」
「そんな…」
承「使え。着いたぞ、さっきの話で異論はねぇな?中に入ったらジジイが寝てる。あまり大きな声では話すなよ」
承太郎が唇に人差し指を当てながら話した。
そして承太郎が部屋のドアを開けようとしたとき
グイッ
承「ん?」
承太郎は腕を引っ張られる感じがした。
「……」
は承太郎の腕を引っ張ったままうつむいていた。
承「どうした」
「…一緒に…一緒に寝よう…?」
は顔を上げて言った。
は自分が床で寝ると言おうかと思ったが、それは絶対に止められると分かっていた。そこで考えた結果、出た言葉だった。
承「!?」
「…いや…?」
承「いやじゃあねぇが…」
「承太郎だって、人一倍気を張ってるのに、床でなんて寝てほしくないよ…私が床に寝るって言ってもさせてくれないんだろうし…私も部屋に1人戻るのは怖いし…だから、ね…?」
承「…はぁ…やれやれだぜ…分かったよ、だが、のスペースは狭くなるぞ、文句言うなよ」
「…言わないよ…」
こうして2人は1つのベッドで眠ることになった。