第13章 承①メサイア
夜中の3時頃、承太郎は何か違和感を感じ、目を覚ました。
承「ん…。!?」
承太郎の隣にいたはずのがいなくなっていた。
承太郎は寝袋の中の温度を確認した。
承「まだ温かい…どこだ?どこへ行った」
承太郎はスタープラチナで周りを見渡した。
承「…なんだ、あそこか…」
スタープラチナと承太郎の視線の先には彗の遺体の横で並んで座っているアインガードとの姿があった。
はアインガードの肩に頭をもたれかけている。
承太郎も起き上がり、の方へと向かった。
承「おい、何してる」
「んー?あぁ承太郎…」
は涙を急いで拭い、アインガードは承太郎が来ると消えた。
「特に何もしてないよ、ただちょっとやっぱ…寝れなくて」
は、へへと笑いながら言った。
承「そうか」
承太郎もの隣に腰掛けた。
「…ねぇ、承太郎…」
承「ん」
「これで最後にするからさ…今日で最後にするからさ…少しだけ、肩貸して…?」
承「あぁ」
承太郎は手での頭をゆっくりと自分の肩に落とした。
「グスッ…グスッ…」
承「…。…別に無理に涙を止めなくていい」
「グスッ…」
承「今日で最後なんて思わなくていいんだぜ。辛くなったら、泣きたくなったらいつだって泣いていいんだ。になら肩を貸してやる」
「グスッ…本当…?」
承「おう、が泣いているからと、弱音を吐いたからと俺が責めた事あったか?」
「…ない…グスッ…」
承「むしろもう少し、弱いところを見せてくれてもいいと思うんだがな」
「…グスッ…承太郎がそんな優しいこと言うから…グスッ…余計に…グスッ…涙止まらなくなっちゃったよ…グスッ…」
承「来い」
承太郎は体の向きを変え、を自分の胸に抱きしめた。
「あっ…」