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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第203章 203




「でもやれるでしょ?」
「私そろそろ戻っても良い…?脇腹攣りそう…」

ああ、ごめん。いいよ。
そんな天の言葉にはゆっくりと身体を元に戻して反対へと身体を伸ばす。

「でももう一回同じとこ踊ってくれる?」
「はーい」
「さっき見た感じ、はあの捻りから次のステップに滑らかに移ってた。先輩である僕たちが出来ないとは言えないよね?」

これはある意味挑発である。
再度カウントで踊るは先程ストップをかけられた部分からまた先へとステップを進める。
実に軽やかな移行に、龍之介も楽も、改めて感心するしかなかった。

「確かに。の憧れって言われてるんだからやれないなんて言えないよね!」
「やってやろうじゃねぇか」
「1、2、3、4、5、6、7、8…龍くん!ここわかんなーい!」
「うん?あ、そこはね」

龍之介からアドバイスをもらい踊る姿はこれ以上なく楽しそうである。

「ほんっと、可愛いわねぇ」
「いつものことだけど、あの笑顔は龍にしか出せませんね」

二人を見守る姉鷺、天、楽もまたの笑顔に釣られるように笑顔を零す。
順調にダンスも完成に近づいたところで、姉鷺はに声をかけた。

「、まだみんな打ち合わせ残ってるのよ」
「そうなんですか。じゃあ、私先に帰ってご飯作ってます。久しぶりに姉鷺さんも一緒にどうですか?」
「あら嬉しい。じゃあ今日はお言葉に甘えちゃおうかしら」
「、帰り大丈夫?」
「うん、タクシー呼ぶ」

心配そうな龍之介に大丈夫だと頷き微笑む。
打ち合わせの時間も迫っているという事で、は身支度を整える。

「じゃあお先!楽しかったー!また後で」
「本当に気を付けなさいよ」
「飯楽しみにしてるな」
「何かあったらすぐ連絡するんだよ」
「、気を付けて。後でね」
「ん、んふふ、うん。愛してる」
「俺も愛してる」

を抱き寄せ口付け、龍之介が頭をぽふりと撫でれば嬉しそうな笑みが返ってくる。
名残惜し気に手を振りながらスタジオを出ていく龍之介たちもまた、次の仕事の為に身支度を整えるのであった。

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