君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第197章 197※
「さんの心配はこれで減ったとして…」
「陸、ちゃんと寝るんだよ」
「頑張る」
部屋の並ぶ階層へやって来た一同。
両こぶしをぐっと握る陸に、苦笑しながらは頷く。
「さんも、寝てくださいよ」
「ちゃんと寝ます。明日グダグダになってるはずの大人組に変わって、私たちが盛り上げなきゃだからね」
「明日は朝の六時出発です。七時から出演が始まりますから、準備しておいてください」
一織の指示にはーい、と全員で返事をし、は龍之介と共にあてられた部屋へ入る。
「お疲れ様、」
「ありがとう、龍くん」
から荷物を受け取り、龍之介はカバンをバゲージラックへと乗せる。
ふとを見れば、少々疲れた顔をしているように見えた。
「ご飯は済ませてるんだよね?」
「うん。ケータリング来てたから…龍くんは?」
「俺もテレビ見ながら天と楽と食べてきたよ。じゃあ、お風呂入れる?」
「うん!汗かいたー」
「…どれどれ?」
「っ!や、も…だーめっ」
伸びをしながら呟けば、後ろから抱き締められ首筋をすぅ、と嗅がれる。
「いい匂いしかしないよ?甘い…蜂蜜みたいな…」
「っん…そんな事ないもんんん」
「頑張ってたもんね。お疲れ様」
「ありがと。…でも、龍くんに早く会いたかったんだ。明日の夜にしか会えないと思ってたから…会えて嬉しい」
「俺も。早くに会いたかった」
素直に気持ちを伝えてくれることが、何よりも嬉しい。
きゅう、とときめくその胸を摺り寄せ、は龍之介を見上げた。
「今日、よく頑張ったね」
「うん!見てて、楽しめた?」
「うん、すっごく楽しかった!が心から楽しんでるのが伝わってきて、俺もワクワクしたよ!」
「良かったぁ。じゃあ、頑張ったご褒美っ」
腕の中でくるりと周り、は龍之介の首に腕を回しながら微笑む。
「そんなに可愛い事言われちゃうと…寝る時間遅くなるよ?」
「…う…え、と…ちょっとだけ…なら」
その言葉を待ってましたとでもいうように、龍之介はを抱き上げる。
抱き上げられた勢いでの足が腰に回れば、そのまま口付け、それはそっと深まる。
「んっ…あ…」
「可愛い…」
「んむ…大好き」
「俺も大好き」