君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第195章 195
FriendsDayを目前に、とIDOLiSH7、百はそれぞれのマネージャーと共に千のマンションへとやってきていた。
本日、秘密作戦会議である。
「あ、まず私から良いですか?」
「うん、どうぞ、ちゃん」
話し合いの始め、が軽く片手を上げて挙手。
百に頷かれ、頷き返して口を開いた。
「この間、歌番組の打ち合わせでZOOLと一緒だったんですけど…その時御堂さんに、私が月雲社長に妙に気に入られていると言われまして。現況、月雲社長から特に何かされたわけでもないんですが、一応みなさんのお耳に入れといた方が良いかなぁ、と」
「え、っちなんかしたん?」
「いや、特に月雲社長とは接点もないし…よくわかんないんだけど。…百さん、ムンクの『叫び』みたいになってますよ」
両頬に手を当て、絶望を彩ったような顔になっている百にがそっとツッコめば、ガッと肩を掴まれる。
「ちゃんっ!!なんで了さんに気に入られちゃってるの!!」
「何にもしてないんですよ私っ!直接お会いしたの一回だけだし…!というか、芸能人は気に入られるのがお仕事ですっ!」
それはごもっともである。
だが、今回に至っては気に入られてはいけない人物に気に入られてしまったようである。
「ちゃんに何かあったら龍になんて言えばいいの俺!!!」
「百くん、は俺が守るから」
「バンさん…か、かっけぇぇぇ…!!」
忙しない百に苦笑しながら、一同くれぐれも気を付けようと固く頷き合う。
「ちゃん、TRIGGERは元気?」
「はい。京都のライブから、Re:valeさんのバックダンサー出演を経て、MOPの順位が徐々に上がってるんです。だから、三人とも次は何しようって、考えてます。そんな三人見てるだけで楽しいし、嬉しいです」
「そう、良かった」
「そういえば、俺たちも七位くらいに入ってたよね!」
「そうですね。FriendsDayでもう少し順位が上がると良いのですが」
そう言っているものの、一織はそれをもう確信しているだろうとは心の中でくすくす笑っている。
「ちゃんも、ランクインしてるよね」