君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第188章 188
途端に両側から羨まし気な視線が突き刺さるが、天はそんなこと気にせずにを抱きしめる。
「、来い来い。俺んとこも来い」
「へへ、楽のパフォーマンスほんっとカッコいい!みんなの視線も心も惹き付けて、さすがTRIGGERのリーダーだね!大好き!」
そう言って楽に抱き着けば、抱き締められ頭を撫でられる。
「、戻ってきて…」
後ろからちょい、と服を摘ままれ龍之介が声を掛ければ、楽は苦笑しは龍之介を見上げて満面の笑みで抱き着く。
「ふふ、龍くん大好きっ」
「おかえり。愛してるよ」
華奢な体を抱きしめ、龍之介もまた満面の笑みである。
「まだ写真撮影とかあるんでしょ?私ここで待っててもいい?」
「うん、いいよ。ファンの子たちが出たら撮影始まるから、ここ無人になるけど…」
「うん、大丈夫だよ」
「ん、じゃあ…良い子で待ってて」
「はーい」
片手を上げながら頷くに微笑み、龍之介はそっと口付ける。
途端、周りのスタッフは動きを止め二人を見る。
二人が付き合っているかもしれないという噂は流れていたが、いざこうして現場を見てしまうと驚きは簡単には隠せないだろう。
二人は一切気にしていないようだが。
「龍くん…」
「ん…?」
「好き」
「うん、俺も好きだよ」
うっとりと龍之介を見上げるの瞳につられるように頷けば、顎を軽く掴んで再度口付けようとしたところをガッと肩を掴まれ止められる。
「龍、ストップ」
「スタッフさんビックリしてるから」
「羨ましいことすんなよな」
姉鷺、天、楽にそれぞれ肩を掴まれている龍之介のその姿は、ちょっとホラーだった、と後には語るのであった。