君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第185章 185
翌朝、はふと目覚め、自らを抱きしめる龍之介をそっと見上げた。
何とも幸せそうな顔で眠っている龍之介に小さく微笑めば、そっと擦り寄る。
時計はまだ明け方を指しており、朝食まで時間はまだある。
「シャワー浴びよっかな」
小さく呟き、そっとベッドを降りればバスローブを手に取り浴室へ向かう。
シャワーを捻り頭から湯を被れば、気持ちよさげに息をついた。
「ライブ始まるまで何してようかなぁ…」
ライブの開始時間は夕方。
TRIGGERと姉鷺は最終確認のため朝から会場入りするので、は開場時間まで時間があるのだ。
何をしようか考えていれば、シャワーカーテンが開き、後ろからそっと抱きしめられた。
「龍くん、おはよ」
「ん、おはよ…」
考え込んでいたからか、扉の開く音が聞こえず驚いたが、抱き締められる感触だけで誰かはすぐわかる。
「早かったね、」
「うん、ライブ楽しみだからかな、目、覚めちゃった」
くすくす笑いながら龍之介を見上げれば、そのまま口付けられる。
「龍くん、まだ寝てて良かったのに」
「うん?俺も同じ。ライブ楽しみで目が覚めちゃった」
龍之介のその言葉には微笑み、もうちょっとこっち来て、と龍之介を自らに寄せる。
「風邪引かないようにちゃんと浴びてね」
「うん、ありがとう」
を抱きしめ、二人で頭から湯を被る。
時折目が合う度に口付け合っていれば、龍之介の手はの身体をまさぐる。
「こーら…ん」
「…愛してる」
「私も愛してる…って、だーめ。ライブ終わったら一晩中愛してあげるから、今はがーまーん」
くすくす笑いながら龍之介を見上げ、そのまま口付ける。
間髪入れずに深まるそれに応えれば、はそっと龍之介の前に膝をついた。
「我慢いや?」
「…我慢、やだ」
「ライブ前で気持ち上がっちゃってるのかな?じゃあ…こっちでね?」
そう言って自らの唇を指さすに、龍之介は小さく喉を鳴らしを見る。
「っ…」
「ん」
十数分後、満足げに唇を舐めると、そんなを愛し気に撫でる龍之介。
微笑みながらが抱き着けば、龍之介もまたそんなを抱きしめた。