君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第184章 184
先に洗いだしたはずなのだが、龍之介の手が体に触れた瞬間ひくりと反応してしまう。
余りにも素直過ぎるその反応に、龍之介はの顎に軽く触れてこちらを向かせて口付けた。
「ん…ぁ…龍、く…」
深まる口付けにひくりと反応しながら擦り寄ってくるに、龍之介は更に抱き寄せて唇を貪る。
本当に今夜、我慢できるのか?しなければならないのか?
「…」
「っ…、ん?」
「俺、良い子でリハ頑張った」
「え…う、うん。そうだね、頑張ったよね」
まずい。
龍之介の子犬モードが発動してしまった。
そう思いながら視線を向けてしまってはもう遅い。
強請るようなその龍之介の瞳に、はとても弱い。
「龍くん…」
「…の事、抱いていい?」
「~~っ良い、いいよぅ!」
完全敗北である。
子犬の眼をした龍之介のおねだりを、断れたためしがないのは事実だが、あっさりと意思が曲げられてしまった。
「ちゃんと、泡流してお風呂出てからだよ…?それまで少し我慢」
「ん、キスだけで我慢する」
我慢してないよそれ
そんなことを思いつつも、は微笑み龍之介を見上げ微笑む。
「さ、泡流そ」
シャワーを流し、互いの身体をさすりながら泡を流していく。
「よし、身体拭いて…」
「バスローブはいらないかな?」
にまりと笑うの頭を撫で、龍之介は小さく頷いてバスタオルを手に取り、の頭から被せて髪の水分を拭きとった。
「ある程度で良いよー。てか龍くんもちゃんと拭かないと」
タオルを手に取り龍之介の肩から掛ければ、そのまま体を拭いていく。
自分で拭いたほうが遥かに早いのは当然なのだが、そこはそれ。
二人が二人とも、互いの身体に触れたいのだ。
手早く体を拭き合い、二人は浴室からベッドで直行するのであった。